2006/04/26

高級ブランドについて その1

先日、とある出版社に属する記者のかたの披露宴2次会に参加するに先立ち、洋服を購入した。
日頃ファッションにはたいして興味もないのだが、今度ばかりは比較的まともな格好をしようと思いついた。ファッションといえば表参道だろうか?とぼんやりあたりをつけ、表参道といえば最近話題の表参道ヒルズに物見遊山も兼ねていくことに決めた。うっかり違う建物に入ってしまうなど、入り口を見つけるのに苦労しつつも到着。敷居が高い。途中すれ違った外人は「丘はどこだ。」と怒っていた。ところでショップだがいかんせん多くの店の店員が若く、しかも人が多くてゆっくり拝見できそうもない。どうも若すぎる相手にはがつがつしたところがあって、何を言っても「お似合いですよ」としか言われない気がしてしまうのだ。それ以前に、比較的空いた店舗では商品を陳列するゲージにケツをひっかけてぼんやりしている店員もおり、なにかを相談する気分になれなかった。洋服の知識はおろか、パーティーのマナーも知らぬ私には、誰か相談にのってくれる相手が不可欠だ。肩を落として地下鉄の駅に向かう道すがら、ショーウィンドーに知的だが華やかな洋服を配置している店が目に付いた。店内は薄暗く、「入れるものなら入ってみろ」という威厳が感じられる。思わず「やんのかコラ」と一人ケンカごしになり、地下にまで突入してしまった。そしてもっとも奥に陳列している洋服をおもむろに手にとりじろじろと眺め、ちらっとタグを見て驚く。タンクトップ(?)1枚6万円。ダナキャランと書いてある。ここで負けるわけにはいかぬ。ためつすがめつ、次々と商品を見て回った。
「そちらは人気があるんですよ・・。」
さっきまで店の奥で直立していた店員女史が、風のように背後から話しかけてきたのだった。つづく