2013/11/24

女性もどんどん働いたほうがよいというわたしなりの考え

トシをとったもので、若いデザイナーさんなど制作に携わる女性から「結婚や出産なども視野に入れると女性が責任持って仕事を続けることは、よいことでしょうか」といった質問を受けることがまれにあります。
個別にお話するときは個別の問題に対して一緒に考えるスタンスなので、あまり自分の話はしないたちなのですが、この機会に自分の考えを書いてみます。

結論からいうと、仕事の種類を問わず、女性ならなおさら結婚しようがしまいが仕事はしたほうがいいことのほうが多いと思います。

マイクロクレジットの創始者、ムハマド・ユヌスが
「人間は本来がアントレプレナー(新しく事業を起こす人)であり、古来から自分の身ひとつを戦略的に守る能力がある。
と言っていたとおり、なにも起業せずとも人は自分の力で身を興すことができる。と私も信じています。
自分の手で自分を活かしているということが実感できると自信が持てるし、何より自分が何かをやったり、やめたりするとき(生きるってやることとやめることの決断の繰り返しですよね)主体的に決断ができるようになるのです。また、自分が自由であれば、他人の自由も簡単に認めることができるようになります。

自由の解釈はアメリカの第三十五代大統領だったケネディの就任演説がもっともドンピシャで
「国家があなた達のために何が出来るかを問うのではなく、あなたが国家のために何が出来るかを問うて欲しい。(中略)最後に、アメリカ国民、そして世界の市民よ、私達があなた達に求めることと同じだけの高い水準の強さと犠牲を私達に求めて欲しい」
といったとおり、まずは自分自身の力をみとめ、活用する意思を持つこと。その前提がひとの関係を平等にするようすを自由というのですね。
仕事をし、生計を立てるということは

仕事をすれば、お金が手に入る。
お金があったらどんなものでも自由(気まま?)に手に入れることができる。

という、狭い視野における等価交換的な話ではなく、じつは、もっと重要な、自由と平等に関係するトピックなのだー。と、私は考えています。
いろいろ困難は想定できるにしても、女性男性問わず、こうした視点を持つのはわるくないんじゃないかな。
自由と平等ってそんなにいいものなの?
と疑問に思うかたもいらっしゃると思います。
わたしとしては、自由と平等のご利益を十分享受して生きていると感じています。
一番のご利益は「悩みがあまりない」ことでしょうか。
なにしろ、自由と平等の精神のもと、常に「納得」して、自分の進むべき方向性を「選択」していると自覚していますから「後悔」がない。

あと、女性の場合、出産とか結婚は人生から主体性を奪われるきっかけになると思いがちですが、子育ては(ばあいによっては結婚生活も)自分の人生より長く続くことではありませんから、自分が後悔しない環境をつくるほうが大切かもしれませんよ。

後悔がないというそれだけでも、わたしが生きるうえではとてもありがたいことだと思っているのです。