2017/05/01

「性格」が個人の生産性を評価する新しいものさしになるらしい

春はちょくちょく中学生の保護者会があって学年主任の先生のお話などを聞く機会があります。最近かなりの頻度で先生が「非認知能力育成の重要性」ということをおっしゃっていて、聞きなれない用語のわりにポンポンいうのでよっぽど大事な用語なんだろう。と思い、調べました。

非認知能力とは?

知能以外の能力のこと。端的にいうとパーソナリティ特性(性格)で測る
※「性格で測定する非認知能力」が状況により変化するものでなく、個人の行動を決定する測定可能で安定的な人間の性質であるという合意がごく最近形成されるようになった。個人レベルの労働生産性に与える影響の研究分野でよく利用される。

ほうほう。

ということは非認知能力を知るためには認知能力も正確に把握する必要がありそうです。

認知能力とは

理解、判断、論理といった知識や技能を指す言葉。

なるほど。

具体的な例でいうと...

  • 絵がうまい
  • 数字の計算が早い
  • プログラムできる
  • 英語が喋れる

こういう技能は「認知能力」として質が測れるようです。

では、なぜ非認知能力が注目されているのかを調べました。

理由:従来の個人生産性測定基準の欠損を埋める要素だと期待されているから

伝統的経済学においては個人の年齢、教育年数、経歴、両親の経済力などから個人の生産性を図ろうとしてきたそうです。しかしこれらの変数は賃金変動の15~35%程度しか説明できないと言われているとか。
また、2020年を目標に文部科学省が進めている大学入試改革(高大接続改革)では、生産年齢人口の急減や社会の変化に対応するため、新しい時代に必要となる資質や能力を「真の学ぶ力」(「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」の学力の三要素から構成される力)と定義しています。判断力や態度の部分を担う能力が「非認知能力」ですね。

次に、非認知能力を測定する手法を調べました。

非認知能力は、性格5因子という指標を使って測定するそうです。

性格5因子

  1. 経験の開放性(Openness to Experiences)
    新しい審美的・文化的・知的な経験を追い求める傾向を判定
  2. 勤勉性(Conscientiousness)
    向上心があり,努力家。中途半端を好まず,徹底的にするタイプを判定
  3. 外向性(Extraversion)
    心的エネルギーが外に向いているかを判定。コミュニケーション能力が高く,積極的に人と接することが出来る。気持ちが外に向いている
  4. 協調性(Agreeableness)
    周囲と上手くチームを組んで活動できるタイプを判定。周りの人に合わせて,人間関係を上手くやっていけるタイプ
  5. 情緒安定性( Emotional Stability)
    精神的にバランスが安定しているかを判定。反対の神経質的(Neuroticism)というのは,情緒的に不安定で精神的な苦痛に耐えてきている慢性的状態
実際はこの5因子に別の指標を組み合わせた数式モデルにより測定できるそうです。
すでにモデルを運用し、個人の将来の賃金を試算する試みもあるとか。面白いですね。

ポイントは

こういう人材がビジネスにおいては評価されるんだろうなあ。みたいに感覚で評価していたことが「算出」できるようになってきたということでしょう。人工知能がそのうち人材評価をやりはじめる日も近いです。
また、同じパラメータでも国や性差により評価結果は異なるらしいです。
例えば、協調性が高い人材は日本で出世確立高いが、米国では逆に低くなるみたいな。
その一方で、女性はとくに国によらず「怒りっぽい人」の評価が低くなる傾向にあるとか。こういうことは俯瞰(へえ〜〜みたいな)して把握し「まあ自分も女だからわかるけど、肉体的な都合により精神安定しないことはよくあるわなー。でもそれって経済市場的にはマイナス評価になっちゃうってことだから気をつけよー」という認識くらい持っておいたほうがよさそうです。

とくに、製品開発とか「作る」仕事は「スキル」だけで評価されてしかるべきだと考えがちです。でも世の中的には「パーソナリティ特性」込みで評価する流れがもう確実に来るということをはやめに自覚して、気をつけておきたいと思いました。

とはいえこれは「労働市場」という限られた世界のなかの評価であり「人間という大自然の一部である生き物の価値を測る絶対的なものさし」でもなんでもないということも合わせて意識しよう。と思いました。

出典

非認知能力が労働市場の成果に与える影響について
http://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2014/09/pdf/030-043.pdf

幼少期の家庭環境、非認知能力が 学歴、雇用形態、賃金に与える影響(測定数値付き)
http://www.rieti.go.jp/jp/publications/dp/14j019.pdf
※こいつは学生時代集団スポーツの部活に入っていたらプラスとか私にとっては取り返しのつかんことを書いてあるのでけっこう精神的にえぐられましたw


0 件のコメント: